1日目 江景
今年はGWにベトナム ホーチミンに行ったため、今回の韓国旅行が今年初の韓国となる。
通算36回目。8月に行くのは久しぶりだ。ここ最近の2回は釜山からだったので、ソウルも久しぶり。
羽田からJAL8:25のフライト。10:30にはソウル金浦(キンポ)空港に着いていた。
機内では映画「僕だけがいない街」を見ていた(後半は時間切れだったので、帰国便で完結した)。
到着口を出るとカメラを構えた女子が多数。誰かは分からなかったけど、きっと男性アイドルがやってくるのだろう。
その集団を横目に通り過ぎ、両替所へ。
やっとウォンがいいレートに戻ってきて、ほぼ\100=W1000。1/10すればいい。
ただ今11:00。スムーズに行けば、龍山(ヨンサン)からのKTXがいい時間に乗れるかも。
ということで地下鉄5号線に乗り、龍山へ向かった。
9ヶ月ぶりの韓国だが、外国に来たという違和感を全くもって感じない。
ああ、また来たな。新鮮味が全くないのが少し悲しい。そうドキドキ感、ないね全く。
安心しきっている。それも良しとしよう。
龍山には12時前に着き、12:20発のKTXの乗車券を購入。
空いているようだ。
どこか店に入って昼食するまでの時間はないので、コンビニstorywayで牛焼肉のキンパを買って、車内で食べた。
隣の席に誰か来たら、ちょっと気を遣うので、来ないうちに食べきった。
結局誰も来なかったが。
KTXは定刻通りに出発。かなり空席が目立つ。
気温は29℃。少し歩いただけでも汗をかく感じ。
猛暑とまでは行かないが、バテずに行動しきれるかなあ。
しかしなあ、ソウルに着いて2時間もたたぬうちに、田舎へ向かっている。
最近はほとんどこんな感じ。地方への旅はいつまで続くのやら。
論山(ノンサン)に14:05定刻に着いた。外に出る。今回初めて外気に触れるかも。暑い。じっとりと。
日本と変わらず蒸し暑い。
市外バスターミナルまで歩き、江景(カンギョン)行きを探す。あった。ここから出ている。
10分後にあり、切符を買って乗り込む。このバスは公州(コンジュ)辺りからいろいろ経由して江景まで行くバスのようだ。
江景までは15分程。お世辞にもバスターミナルとは呼べない停留所で降りる。
しかし暑いな。ソウルナビの江景特集ページをプリントアウトしてきており、その地図を見つつ歩いていく。
江景は日本統治時代、内陸港がある都市として非常に栄え、日本人が多く住んでいたところ。
しかし今はその面影は少なく、さびれた地方の町に過ぎない。
ただ日本風の建築物は残されており、それを目当てに来た。
鄭銀淑さんの著書「韓国の「昭和」を歩く」を読んで、いつか来ようと目論んでいたところ。
地図を順に辿っていく。
江景中央初等学校講堂、公立産業高等学校校長官舎、旧南一堂韓薬房と見て行き、
そして玉女峯(オンニョボン)路。
ここは改修が変にされており、きれいになりすぎてテーマパークっぽくなってしまっていて残念。
北玉監理教会に行くと、近くにいたおじさんが、天井を写真に撮りなさいと言う。
あー、確かに垂木がすごい。そして旧江景労働組合に案内してあげると言ってくれた。
しかしその後、外に出てみると、そのおじさんはいなくなっていた。なーんだよ、まっ、いいか。
と玉女峯に登る。
ここは小高い丘。錦江(クムガン)と論山川が合流し、涼し気。
かつてはこの川を船が埋め尽くすようにあって、栄えていたというが、今は全く当時の面影はなく、想像できない。
後ろから「よー」と声をかけられる。またさっきとは違うおじさんだ。
自分が日本人と言うと、
おじさんは30年前までここに住んでいて江景が故郷だと言う。
ここはいいところだよと。
日本は東京、横浜、大阪と新幹線で行ったことがあるとも。
つたない韓国語ではあったが、よく話せるねと感心された。
そして、もしもうここの観光が終わっているなら、近くのナバウィ聖堂に車で連れてってあげるよと言ってくれたが、
まだ江景を廻りきっていなかったので、残念ではあるが断った。
たった1時間程で2人にも声をかけられ、案内してあげると言われた。
なんて親切な国民性なんだ。
玉女峯を降りて、旧江景労働組合、そして楽しみにしていた江景歴史館はなんと改修中で緑のネットで覆われていた。
ガーン、せっかく見たかったのに。こういうことは多い。
大体一回りしたので、再び玉女峯の眺めのいいところに行って、しばしくつろぐ。
うす曇りではあるが、日が差すと炎天下となる。暑いので無理はしない。
3時間程の時間をかけて、ゆっくりと江景を巡った。
気付けば今日は8月15日で終戦記念日。
韓国では日本からの解放記念日の光復節。
この日に日本統治時代の面影が残る江景を廻ったのは何か感慨深いものを感じる。
日本人にもやさしく声をかけてくれたおじさん二人。
国レベルで見ると、相変わらずの日韓関係ではあるが、
個人レベルでは何らわだかまりはないようだ。
双方の理解がさらに進むことを祈り、ここを後にする。
江景駅に寄りつつ、333番バスを見かけたので、飛び乗り、益山(イクサン)に向かう。
1時間程で益山に到着。
バスターミナル近くの食堂でテンジャン(味噌)チゲを食す。
スープの味がなかなか美味。
そして近くのホテル街で今宵の宿選び。
アロマという名に惹かれ、宿泊。
シャツは汗でびっしょり。早くシャワーを浴びたい。