1日目 10月23日(日) 〜ソウルへ〜
ここ3ヶ月の間、週休1日、100時間を超える残業の日々が続き、
もうそろそろ何とかならないものかなあと思っていた。
そうしたら21日の金曜夕方、突然休みを言い渡された。
本当にいいの?
仕事も落ち着いてきた頃、無理やり休ませてもらうわけでなく、すっきりとした気分で休める。
早速その日の帰宅後、パソコンを立ち上げ、ネットで航空券を検索。
KALは3日前でないとダメ。
JALが取れる。成田発着。よーし。ANAは羽田発が取れる。
しかもJALより安い。よっしゃ。予約ボタン、クリック!
2日後の23日出発、28日帰国の航空券がわずか数分でとれてしまった。
便利だ。連休が絡んでいないのもよかった。
ただ気になることが一つ。韓国に行くのはいいけど、どこに行って何をしようか。
全く計画なし。紅葉を見たいなあということくらいかな。
京急にて羽田空港へ。
いつも思うのだけれど、京急の電車の発車時のモーター音ってスタイリスティクスの「愛がすべて」の
イントロのトランペットに聞こえる。
羽田の国際ターミナルは2度目の利用。
金浦(キンポ)空港行きが各社2便ずつになってからは、
初めて。
ANAのeチケットは予約時の画面をプリントアウトして、
パスポートとともにカウンターに出すと、航空券と引き換えとなる。
予約時に座席の指定までできる。
初のCA前の席、いわゆる非常口席で、エコノミーだけど足が伸ばせる唯一の席。
しかも行きも帰りも。
まあ往復\79,000もしたから、それくらいの贅沢はさせてもらわないと。
このターミナルに入ってから、気になっていたのだけど、若くて同じような格好で
ちゃらちゃらとした女の子が多くいる。
いかにも韓国人らしい格好だったので、てっきり帰国する集団かと思っていたけど、違った。
しばらくすると、「カメラだめですよ」「プレゼントもダメ」と話しながら
歩いてくる男、その後ろに若い男5人組、一人は車椅子に乗っていた。
そういうことか。顔は見たことないので、何というグループかわからないが、
きっとアイドルグループなのだろう。
見送りに来てたんだ。
彼らが通るとワー、キャー言い出した。彼女らは出国カウンターから先へは行かれない。
私は彼らの後ろをついて、出国カウンターへと行く。
とりあえず景福宮(キョンボックン)へ。「とりあえず」である。
何にも決めてきてないし。初日は今までの疲れを取りたいし、ゆっくりしよう。
金浦空港は国内線専用となってからは、少しさびれたよう。
人影まばら。国際線は羽田行きくらいしかないようだ。
地下鉄に乗り、まずは景福宮を目指す。
初めて韓国に来たとき、今から7年前に行った時以来、来てなかった。
景福宮、すごいや、ここは。
建物に圧倒させられる。何かの式典かな、大名行列?ってことないか。
朝鮮王朝時代の再現をしている。いい被写体になるなあ。
天気も素晴らしい。気温10℃と機内では言っていたが、ポカポカと気持ちいい。
行列についていき、写真を撮りまくる。
香遠亭(ヒャンウォンジョン)、慶会楼(キョンフェル)など前回に来たときには
見た記憶がない建物を巡る。
韓国中、いろいろと寺などを巡ってきたが、ソウルはやはり立派なんだなあ。
でかいし、しっかりしてて、よく整備されている。
遠くに人だかりが見える。何をしているのだろう。
シルム、いやテコンドーかな。
足でキックしたり、捕まえて押し倒したり。
チーム対抗戦だ。
すごい技が決まると。大歓声があがる。
勝負のつくのは早い。司会者も盛り上げる。
赤いチームの勝利が決まったところで、また歩き出す。
結構ここにいたな。
外に出る。
そう言えば、この近くに中央高等学校があったんだっけ。
定番スポットになっているので、すっかりおなじみだが、そう「冬のソナタ」で
高校のシーンを撮ったロケ地である。
もちろん行くつもりなどなかったので、正確な場所は知らない。
いつもの動物的勘によって、歩き出す。
例のごとく、いつもはずすことが多いのだが。
今回も歩けど歩けど、見当がつかない。
警備が厳しくなったと思ったら「あなた、どこに行くのですか?」と警備員に声をかけられてしまった。
あっちこっちと言うと、「ああ日本人ですね。よい旅行を」と英語で返された。
ああびっくり。そうか。青瓦台(チョンワデ)か。大統領府である。警備が厳しいわけだ。
さらに進む。もういいや、分からん。と帰ろうとしたら冬のソナタ撮影地の看板が見えた。あったよ。
動物的勘が当たった。といっても1時間位歩いているよ。
校門前のちょっとした売店は、すっかりヨン様グッズのみやげ物屋と化している。
すぐに店のおばさんが話しかけてくる。
「高校の中にも入れますよ」
「本当に?」
「写真とってあげましょう」
「ああどうも」
と強引にカメラを奪われ、写真を撮ってもらい、中へ。
ああ、この坂だよ。講堂は工事中でピアノはなし。放送室、中には入れない。
焼却炉があった場所は、作りかえられていた。
朝は6〜7時、夕方16〜18時に一般開放されている。さすが韓国。
日本だったら無理だろうね。
腹も空いたことだし、最初の食事はいつものラーメンと行きますか。
ラーメンだけでは物足りなかったので、隣のダンキンドーナツでドーナツをデザートに。
こう何回も韓国に来ていると、さすがに新鮮さはない。
でも来てしまう。何でだろうね。
残業の疲れはたまっているはずだけど、好奇心はそれを上回り、ついついアクティブに動き回ってしまう。
先週は疲れが抜けず、毎日グリーン車通勤をしていたほどなのに。
初日は無理せず、というか、もうすでに無理してしまったので
定宿に行き、早々に就寝。
宿のテレビでやっていたキム・ハヌルとクォン・サンウ出演の映画「同い年の家庭教師」を見ながら、寝た。