3日目 高敞 禅雲寺テンプルステイ
関東には台風が接近しているようだが、こちら韓国はずっと晴れ。
ホテルを9時前に出て、バスターミナルから高敞(コチャン)行きに乗る。
調べておいた通り9:20発があった。
車中うたた寝しつつ、ぼんやりとした時を過ごしていたら高敞に着いた。
1時間半くらいかかった。しかし暑い。
あとでここから禅雲寺(ソヌンサ)に行くので、バスの時刻表を見ておく。
1時間に1本くらい市内バスがある。よし、高敞邑城(コチャンウプソン)に行くか。
それなりに栄えている通りを歩き、ロータリーを右に行くと、見えてきた。
入場料を支払い、いざ城壁巡りへ。
時計周りに行くようだ。何か所かに門があり、敵の侵入を防ぐよう半円状になっている。
いきなりの急坂だ。息を整えつつ登るが、汗は止まらない。
結構登るので、高敞の街を見渡せる。しかしなあ誰も歩いていない。
城壁一周、独り占め状態だった。冷たいチルソンサイダーでのどを潤す。
バスターミナル近くで昼食を取ってから、バス移動しようと思っていたが、今すぐには食べる気がしない。
ならバス移動して、禅雲寺の方で昼食としよう。食堂街はあるだろうしと、バスに乗り込む。
12:25発、乗客は5、6人程度。
30分位で禅雲寺に着く。
途中にうなぎの店が多数あり、風川(プンチョン)うなぎが名物らしい。
BSフジでやっていた番組「巡・韓国」でもやっていたっけ。食べたいなあ。
と探すと、どの店もうなぎがあるようだ。
適当に入り、1人前で出してくれるかを聞いて、いいよとのことだったので、ここにする。
出てきたうなぎは焼いてあるだけか、食べてみると塩味でうまい。
そのままで食べていると店員から、このたれにつけてサンチュで巻いて食べるんだよと言われた。
このたれ、ポップンジャといい、ベリーの一種で甘い。やってみたけど、たれの味が勝ってしまう。
やっぱりそのまま食べるのが、一番おいしい。
俗世から離れる最後の晩餐になった。W26,000だった。
さてと禅雲寺に行こう。
川沿いの涼し気な参道を進む。涼し気なだけで、実際に涼しいわけではない。
境内は広い。建物が多く、なかなかじゃないですか。
ざっと一通り見る。
なんてたってこれからテンプルステイするからね。
テンプルステイは寺に泊まるってことだけど、いくつかの仏教的なプログラムにも参加できる。
食事も付いている。
今回の韓国旅行もどこかの寺に行こうと思っていて、韓の国三十三観音聖地で、行ったことのない寺をピックアップし、他の旅程を考慮して禅雲寺を選んだ。
で、HPを見ていたら、テンプルステイなるものをやっていると知り、今回の旅のメインイベントとして、初めて体験してみることとした。
HPで予約でき、支払いは本来のところ銀行振り込みなのだが、メールで問い合わせしたら、現地払いもOKとのことだった。
15時にテンプルステイ事務所に集合とのことだったので行った。
担当係の50代くらいの男性は日本語が少し話せた。
かつて日本の某PCメーカに勤めていて、18年ほど前に3年間日本の滞在歴があるとのこと。
でもその後18年間話したことがなかったらしく、たどたどしい。
でもかなり安心した。担当係をここで3年間やっているが、テンプルステイに日本人が来るのは初めてということだった。
そうなんだ。
かなり詳しく禅雲寺のテンプルステイについてブログで書かれていて、
大いに参考になったのだけど、この人は日本人ではなかったか、自分は体験していないのかも知れない。
個室を頼んでいたので、テンプルステイ費W50,000+個室W50,000でW10万を払った。
さすがに雑魚寝は避けておいた。
担当係に寺を一通り説明するツアーをしてもらった。
スマホで韓日辞書を使ってもらい、阿弥陀如来像、弥勒菩薩像、閻魔大王像など、手間をかけてもらって説明してくれた。
由来や意味など、かなり分かった気がした。普段の一人旅ではそこまで知り得ることはできなかった。
個室にはエアコン、テレビはなく、あるのは扇風機と小さな机と布団のみ。
部屋にトイレとシャワーは付いている。
夕食の17:45まで部屋でまったりと過ごす。
今日の参加者は6人。ちなみに定員は30人。
食事の時間となり、食堂へ向かう。
大きなお皿にご飯、キムチなどの漬物類、キャベツ、ピーマン、ニンジンの炒め物、ジャガイモなどを好きな量を自分でよそっていく。
果物はマクワウリ。もやしスープもあった。
僧侶とテーブルは別。僧侶とすれ違う時に手を合わせて一礼するのが礼儀。
テンプルステイの参加者6人で1テーブルに座り、食事。基本的に無言で食べる。
味は普通、可もなく不可でもなく。毎日食べていたら健康になりそう。
でも飽きそうだけど。食べ終わったら、自分で食器を洗う。
次は18:30からの鐘つき儀式の見学。
四物といって、太鼓、梵鐘、雲板、木魚(本当に魚の形)を順に僧侶2人が叩いていく。
かなりリズミカル。ちょっとロックを感じるほどだ。特に太鼓は。
普段こんなのやっているんだね。
昼間にしか寺巡りしてないから、知らなかった。
そしてそのまま大雄殿へ。
唱えるお経の紙が座布団の上に置いてあり、お経を唱えながら、韓国式の立ったり座ったりの礼仏を行う。
これが結構しんどい。
それが終わると僧侶に連れられ、茶道に。
僧侶にお茶(緑茶だった)をふるまってもらい(フレンチプレス)、お話を聞く場である。
参加者も一言自己紹介をさせられた。
韓国旅行が好きで、36回目の訪韓で、寺の雰囲気が気に入っていると言っておいた。
僧侶のお話は1時間ほどあるが、残念ながらさっぱり理解できなかった。
韓国語が分かりやすい人とそうでない人がいるが、後者の方であった。
外国からの参加者が多い場合は英語でのお話にもなるようだが、何せ一人だったんでね。
参加者はアラフィフな男性、アラサーくらいの男性、女性、アラサーママとその娘に私の6人。
寺に籠るという風にも思えるので、思いつめた感がある人もいるのではと思ってはいたが、全くそうは見えない人々であった。
僧侶は松平健似のイケメン坊さんだった。
話が20:10に終わり、外に出ると満月が。
おやすみと各部屋に分かれる。
この時間に寝るのか。
部屋は、まあなんとか過ごせる温度になったかな。29℃か。
虫の鳴き声をBGMにおやすみ。