4日目 蔚山、釜山
深夜にスマホのアラームが鳴った。
何かの通知かなと起きてみると、緊急警報だった。
密陽(ミリャン)でなんやらかんやらと出ている。
大雨警報かなと、再び寝る。
朝起きてテレビをつけると、地震があったとのニュース。
密陽が震源と言っている。ん、じゃああれは地震警報だったんだ。
アラームを見返してみると、確かに地震と書いてあった。
ニュースによると蔚山は震度4とのこと。
全く気付かなかった。韓国で地震は珍しいから貴重だ。
自分は寝てて感じられなかったけど。
MTVチャンネルに変えると、90年代のライブ映像特集をやっていた。
あっ、godだ。あー、キム・テウがこのグループのボーカルだったんだ、と今さら知ったりして。
IVYが流れる。あー、懐かしい。昔よく聴いた。
あれ、何だっけ、沢田知可子の「会いたい」風のと、早速YouTubeで検索。
1stアルバムの「バカみたい(パボンガブァ)」だ。
CD買って、よく聴いていた。
やっぱり韓国も90年代前後はよかったよねえと、しみじみ。
このホテルは外の天気が分からない。
窓が隣のホテルとくっつき過ぎているから。外に出て晴れていることに気づく。雨は上がったんだ。
バスターミナルでリュックをコインロッカーに入れ、さあ出発。
蔚山に来た理由はただ一つ。ヒュンダイ自動車の工場を見ること。
この蔚山の工場は一日に5,000台以上もの生産能力を持つ世界でも最大規模の工場である。
工場見学コースや蔚山シティバスツアーとか探したけど、日程が合わず、とりあえず外からでも少し見られれば、
雰囲気が味わえればというくらい。
ヒュンダイ文化会館というのがあって、博物館には行けるだろうと。
市内バスで15分程、大工場が見えてきた。
完成車がたくさん並べられているのが見え、バスを降りた。
KONAだかなんだか車種名は分からないが、SUVタイプがずらっと並んでいる。
出庫センターの入口だろうか、ここでも撮影していたら、守衛のおじさんが近寄ってきてカメラを貸せと手を出してきた。
最初てっきり写真を撮ってやるということだと思ったが、勘違い。
守衛室に入るよう促され、椅子に座らせられる。
そして画像のチェック、あーそういうことか、撮影禁止ってことね。
工場敷地内は全てセキュリティエリアだから撮影しちゃだめよと。
画像を消されることはなく、カメラを返してはくれた。
いやー、危うくスパイ容疑をかけられるところだったか。
ここからは気を付けて撮影することに。
つーか、さっきまではフェンスだったけど、高いブロック塀になっていて中の様子はうかがえない、撮りようがない。
ひたすら工場沿いを歩くが、何も見えないよ。と工場正門、ささっと撮影し、さらに歩くと文化会館に到着。
中に入ると1Fに展示室があった。
昔のヒュンダイ車が数台展示、コンセプトカーの模型などが並んでいる。
ここは受付のお姉さんに確認し、撮影OKとのこと。
PONYは太った117クーペみたいと思ったら、ジウジアーロデザインとのこと。
グッズ売り場はなしか。
少し早いけど昼食にしよう。工場周辺でどこにでも食堂がある訳ないから、見つけたときに入ってしまおう。
キンパッ天国的な食堂でマンドゥラーメンをささっと食べる。
さてさて一向に工場内をうかがい知ることができぬまま数キロ進んだな。
蔚山大橋の展望台に行くか、このまま歩いてみるか。
うーむ、と歩いていくと右折する道がある。
このまま進めば港側に行けるかも。
とにかく向かってみよう。するとなんとクルマがいっぱい並んでいる光景が見えてきた。
やった。遠く大型輸送船も見える。
そうそうこれを見てみたかった。
どうやら埠頭の近くまで行けそうだ。
道をさらに進む。おそらくここも撮影禁止かもしれない。でも工場内ではないし。
特に表示があるわけでもなし。
でもあからさまに撮らずこそこそと。
さっきは大胆過ぎたよ。守衛さんの真ん前で敷地内を撮影してたから。まあ知らなかったんだけど。
ヴェロスターも多数並んでいる。一台ぜひ日本へ。日本には来ないのよね。
KONA、グレンジャー、ツーソン、IONIQ、ジェネシスブランドもある。
聞いたことのない車種もある。
クルマはどんどん並べられマイクロバスが後に続く。
運転手は数名集まってマイクロバスで戻っていく。そういうことね。
船の中へもどんどん入っていく。
そんなスピードで?っていう速さでみな運転うまいんだよね。
車庫入れのプロでしょう。
港側まで来たので、このまま工場を一周してしまおう。
丁度よいサイクリングコースがあり、歩きやすい。
海ではなく河口なんだよね。
工業地帯だ。蔚山大橋も見える。しかし工場デカい。
一周すると15キロくらいか。そのうち12キロ分くらい歩いている。
我ながら笑えてくるね。
バスターミナルへ戻り、カフェで一休みしてから、さあ釜山へ戻るか。
このカフェなかなかインスタ映えなカフェだった。
今回の旅も何かにつけてカフェで休憩した。
カフェ巡り、普段あまりできないので、これも旅の楽しみの一つになっている。
バスは高速を使わず、途中いくつか停留所に停まる市外バスだった。
それでも釜山老圃(ノポ)まで1時間くらい。
初日以来の釜山、ん?金海空港は金海市だから今回初の釜山入りと言っていいか。
地下鉄で西面(ソミョン)下車。
今回は西面で宿を探そうと思うので。
まずは夕食かな。今回の旅では当たりの食事が今のところない。
で、決めていたケミチッにする。
少し前、会社のHさんと一緒にソウルで食事した時にホルモンの美味しさに目覚めたので、
一人鍋もできるということでケミチッにした。
店はこの辺か、あった。少し待たされたけど、入店できた。
タコ、エビ、ホルモンの鍋にした。店員さんがある程度、鍋の用意をしてくれる。
これなら一人で行けるね。
さあ実食。う、うまい。甘辛スープがドロッとして具によく絡む。
これをご飯と混ぜ、海苔なんかもかけて、うーん、いける。おいしい。
さらっと完食。再訪決定ね。
あとは西面の夜をブラブラと。
エリアによって年齢層が分かれているのかな。若者ばかりのところもあるし。
これだけじっくり西面を歩いたのは初めてだ。
OPSというパン屋を見つけ、明日の朝食用パンを購入。
ケーキも充実。
そろそろ宿を探すか。
ってそこら中にあるので、あまりきれいすぎず、そこそこの所をと。
スタイリッシュ過ぎると宿泊費が高いからね。
ここかなと入ってみると、W40,000とのこと。
部屋に入るときれいじゃん。
これでW40,000はナイスな選択だった。