3日目 慶州


骨窟寺

   

どうやら筋肉痛は大丈夫だったようだったが、二日後に来るパターンかもしれない。
外はうす曇り。雨の予報もあったから、降ってないだけましか。

今日はちょっと行きづらいお寺に行くことにした。
食堂とかもない可能性があり、コンビニでキンパッを買っておく。

高速バスターミナル前から市内バスに乗る。
バスを途中で乗り継ぐことになるが、問題は乗り継ぎ先のバスだ。
1時間に1本程度はあると調べたが、どうなることやら。
乗り継ぐバス停のアンドン、祗林寺(キリムサ)、骨窟寺(コングルサ)入口までは20分間隔程度で100、150番バスがあり、 少し待つとすぐそのバスが来た。
乗った市内バスは若い人たちで混んでいた。
まさかみんな祗林寺へ行くのか、まさか。
そんなまさかになることはなく、みんな途中の慶州ランドで降りて行った。

1時間ほど乗って、アンドンで下車。
はー、こんな感じか。なんもねー。
次のバスは、ん、バス停がない。バス停すらないのかあ。
バスあるの?本当に?
仕方なく歩いていく。結局バス停はずっと見つからなかった。

   

目的の祗林寺の手前に骨窟寺というのがあって、行ければ行こうと思っていたが、せっかく歩いて通過するので、寄ってみた。
が、これが大正解。
なかなかエキサイティングな場所で楽しめた。

     
     

岩場にへばりつくように道が設置されていて、かなりこわい感じ。
岩にあいた穴に石仏が彫られている。
おじいさん、おばあさんは登ってくるのが大変そう。
でも必死に登ってくる。
下を見下ろすといい眺め。雨降ってなくて良かった。

   
 

うん、なんか元気出てきた。
さあ祗林寺まで行くよ。
ここにもバス停はなく、さらに3.4キロ先だ。

 

祗林寺

   

あまり交通量の多くない道をひたすら歩いていく。 田舎だなあ。
嫁とMessengerで会話しながら、あっ、歩きスマホは厳禁ですね。
まあ気を付けながら歩き、やっと到着。
丁度12時だったので、駐車場すみのベンチにて、買っておいたキンパッでランチとする。

 

よし行こう。ここは韓の国三十三観音聖地の一つ。
制覇をなんとなく目指し始めたので、慶州に来ているこの機会、少し足を伸ばして行ってみようと。
しかし本当、交通の便は悪い。流しのタクシーもないから、歩くしかないって。

   

メインの大寂光殿は塗装がないタイプ。
木の素材そのままを生かしていて、これはこれでいいよね。
韓国ならではの丹青もいいけど。

   
 

一通り廻って、境内の休憩所にてシッケを飲んでみた。
韓国版甘酒というところ。やさしい甘味が疲れた体に染み渡る。
外に出て、もう一度大寂光殿を拝んでから、境内を後にする。

   

さあてと、バスは走ってないし、タクシーもない。呼んだところでどっから来てくれるか分からないし。
ここまで来れたってことは、帰れるってことだよね。 まさか月に来ている訳ではないし。

で、結局また5キロの道のりを戻ることに。ヒッチハイクさせてくれんか、誰か。
と大分歩いたところで、一台のクルマがハザードを出して、スピードを落とした。
「骨窟寺はどっちだ?」と運転手に聞かれた。
あっちと指で差す。で、走り去っていった。行っちゃった。
乗せてもらったところで、途中の骨窟寺までだからね。いいや。

もうあと少しだ。バス停が近くなってきた。 着いたあ、はあ。往復で10キロ。
寺の中も歩いているからもっとか。歩いたなあ。
これだから誰かと一緒に旅するのはキビシーのでは。 まず誰かと来ていたら、こんなに来にくい所には来ないよ。
まっ、これが一人旅のいいところなんだけど。
普段のジョギングが効いている。 でなければ、自分だってつらいよ。

バスを待つこと20分くらいで、突然バス停内の電光掲示板から「チャンシフ バス〜」と案内が流れた。
ちゃんと動作していたんだ。すぐにバスが来て、乗り込む。
車中、すぐにうたた寝タイム。
起きたら慶州市街地にもう来ていた。帰りはあっという間だ。
一ヶ所をじっくり見るのはいいもんだね。 それだけ去るのが淋しくなるけど。
また来られるしね。そのときまで慶州よ、アンニョン!

市外バスターミナルから、次の目的地、蔚山(ウルサン)へと。
ここでもキム・ヒョンチョルをBGMに。
夜の高速をバスは行く。
ん、雨が降り出したようだ。

蔚山へ

 

蔚山には1時間ほどで到着。この旅、初の雨だ。
そしてここ蔚山、初めてやって来た。
初めての訪問地はワクワクするね。
思いのほか大都市のようだ。

雨の中、フラフラ歩くのは大変なので、適当に見つけた食堂でチュオタンを。
これは胡椒かなと入れてみたら、山椒だった。
ちょっと入れ過ぎたか。
味が山椒になってしまい、どうにも食べ切れなくなってしまったよ。
半分くらいでごちそうさま。

パリスバゲットとコンビニに寄り、バスターミナル近くのこれまた適当に見つけた宿にチェックイン。
高校生くらいにみえるフロントの若いお兄ちゃんはちゃんと部屋をいくつか見せてくれて、気に入った部屋にした。
W30,000で破格の割にはまあまあいい部屋だった。

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