3日目 10月25日(火) 〜内蔵山の紅葉〜
いい歳をして、何度も韓国に行って、奴は一体何をしているのかと、周りで思っている人もいるのだろう。
別に何をしている訳ではないんだよな。
今回なんか、いきなり明日から一週間休みをもらって、じゃフランスのモンサンミッシェルを見に行こうと思っても
行けないよね。
せっかくの休み、どこか行きたいなあ、海外がいいな、じゃ韓国に紅葉でも
見に行くかな、言葉も通じるしと消去法的に決まってしまうんだな。
こういうこともあろうかと香港のガイドブッグを最近読んではいたけど、
いきなり言葉が通じないところに行って、宿を手配してないのは不安だ。
休みができるたびに、どこかに行っていて、そろそろ落ち着かなきゃなとも思ってはいるけれど・・・。
と、ぼやきはこの辺にしてと。
5:30に目覚ましをセットしていたが、二度寝し、起きたときには6:30であった。
窓の外は真っ暗。昨日買っておいたパンを食べ、シャワーを浴び終わったら、外は一気に明るくなっていた。
さあ紅葉はどうだろう。いざ出発。
少し行くと、国立公園の入場口。入場料W3200を払うと、バスが停まっていた。
内蔵寺まで歩くと、3kmくらいある。バスはそこまで往復しているものらしい。
運転手に聞くと、乗るならW900払えといわれ、乗りこむと客は私一人なのに発車した。
バス一人占め状態。
バスで5分程、バスを降りると境内は近い。
ああ、まだ早い。紅葉には1〜2週間早かったようだ。色づいているところは少しだけ。
内蔵寺はひっそりと、こじんまりとしていた。
多少朝もやに霞んでいる。空気はひんやりとしている。
周りの山々も霞んでいる。
少し登れば、紅葉しているかもと思い、手軽に行けそうな佛出峰(プルチュルボン)に登ることにする。
1kmの看板にだまされた。1km、近いじゃんと行ったはいいが、ずっと登り通し。
歩く距離が1kmでなくて、高低差が1kmではないかと思うほど。
標高600mの山だから、それはありえないのだが。
距離は2kmくらいあったと思われる。
頂上には大きな岩があって、そのてっぺんに一人がやっと立てるくらいのスペースしかない。
例のごとく、こんな所にも物売りがいて、ソジュとジュース、なぜか丸ごときゅうりを売っていた。
頂上からはちらほらと色づき始めた紅葉が見えた。
汗だくでTシャツ姿の私。
下山はゆっくりと紅葉を堪能しながら行く。韓国人は本当に山好きだ。
後から後から、平日にもかかわらず登って来る。
おじさんおばさんの集団が、休憩していて、頂上までどのくらいかと聞かれ
「30分です」と答えると
「何ー!30分?」
「そんなにかかるか、うそつけ、ボケ、お前は何時から降りてきたんだ、
冗談も休み休み言え」
というようなことを言われてるのではないかと思うほどの、
きつい口調で言い返された。
別に私が頂上を遠くに置いてきたわけではないよ。
その後もあーだこーだとみんなが言うので、
切り札「私は日本から来たので、よく分からないです」と言うと、
一転して態度が変わり、
「そうかそうか、まあ酒でも飲んでけや」と誘われた。
酒は飲めないとお断りしておいた。
酒なんか飲んで登っていたら、30分でも着かないよと思ったけど。
反日感情は確かにあるのだろうけど、こんな辺ぴなところに、わざわざ日本から来たと分かると、
温かく対応してくれるものだ。
それを期待して、辺ぴなところばかり行っていることを否定はしないけど。
その後に聞かれた若くてかわいらしいお姉さんには、「20分くらいですよ」と10分ほど、さば読んで教えてあげた。
下山して、今度はケーブルカー(ロープウェーのこと)に乗ろうと思って、乗り場に行くと長蛇の列。
1時間は待つかな。降りるのも同じ位待つだろうと、断念。上がっても霞んでいるから、景色は開けないだろうし。
来るときはバスで来た道を歩いていく。多くの観光客がいる。平日なのに。
休日だったら、どんなことになるのやら。
食堂街で昼食としてソモリクッパプ(牛の頭の肉が入ったスープ)を食べる。
メニューの写真とずいぶん違う。スープに具がないよ。
バスで井邑に戻り、どこに行こうか迷って、とりあえず全州(チョンジュ)に行って、
それから決めようと、
全州行きのバスに乗る。バス車中は爆睡。
何か紅葉が物足りなかったので、紅葉を探しに北を目指そう。
一気に北上し、江陵(カンヌン)へ。行き過ぎてたら、南を戻ればいいし。
江陵行きのバスはまだある。よし決めた。江陵へ行こう。
まだ行ったことのない五台山(オデサン)がある。
バスターミナルにあるパソコンでHPチェック。韓国観光公社の紅葉情報で五台山のピークは10月19日とのこと。
少し遅れているようだから、丁度いいんじゃないの。
江陵までバスで4時間。
まさか江陵まで行くことになるとは、思いもしなかった。
4時間も長くかかるバスでは、途中サービスエリアでトイレ休憩がある。
今回はパスポートだけは用心に持って降りた。いつもはすべて車内に置きっぱなし。
そこまで不用心はまずいかも。
15分の休憩後、出発。全州から4時間半かかり江陵に着。
街のはずれのようだ。目に付いた食堂に飛びこみ、カルビタンを注文。宿はその隣にあったので、
そこにする。
ちょっとラブホテル風であったが、他にないし、いいか。
中はきれいであった。ちょっと高めW35000。