4日目 10月26日(水) 〜五台山の紅葉〜
宿を8:30に出て、バスターミナル手前の観光案内所に立ち寄る。
早い時間であったが、開いていた。
受付のお姉さんに紅葉を見たいのですが、と聞くと
予想通り五台山がいいという回答。
特に小金剛(ソクムガン)がいいですと、
バスの時間を教えてもらう。
こちらが少し韓国語が話せると分かると
怒とうのように説明し始め、全くついていけなくなってしまった。
途中でどうやら理解できていないと気づくと「understand?」と英語で聞いてきた。
そんなに早いと分からんって言うの!
そこまで薦めるので小金剛に行くことにする。バスはターミナル前から市内バスで9:20頃発とのこと。
待つと少し早いが303番バスが来た。
小金剛に行くかと運転手に聞くと、
行かない、でも乗れと言う。
終点まで行って、降り返すから、降りずにそのまま乗ってていいと
言っているようだ。
だけど乗ったはいいが、終点までは遠かった。
これがてっきり9:20発かと思ったら、10:20発のバスであった。
親切のつもりだろうけど、結果1時間後のバスなんだけどねえ。
着いた終点は山とは正反対の海。
運転手に発車まで15分あるから、海見てくるか、海、と言うので見に行った。
江陵まで来て、海を見ないのもなんだなあと思っていたので、丁度よかった。
東海(トンヘ)、日本では日本海と呼んでいる海。海岸には金網。
ここは北朝鮮に近いからね。バスに再び乗り、気を取り直して小金剛へ。
バスは混んで来て、登山客だらけとなる。
小金剛のバス停付近も食堂やみやげ物屋が多い。
飛びこんだ食堂でテンジャンチゲを頼む。
主人は頼んでもないのに勝手に
小金剛の説明を始める。
2時間コースならここ、4時間コースならここ、
どのくらい時間あるの?まあ4時間くらいかな、
じゃあ萬物相(マンムルソン)まで行ってきたら
と薦められたので、そこまで行くことにする。
紅葉はきれいかと聞くと、ああきれいだよと、これは期待大だな。
二日続けてのハイキングってのも贅沢だな、私にとっては。
川沿いのコースを歩く。遊歩道は整備されており、歩きやすい。
紅葉はなかなかのもの。今が一番いいかもしれない。
川に沿っているので、高低差はほとんどなく、歩き進めていくと、九龍爆布(クリョンポッポ)という滝に着いた。
ほとんどの人はここを目指してきて、ここで帰って行く。
滝の周りは人がいっぱい。弁当やら何やら広げて食べている。
私はもう少し先の萬物相まで。
萬物相はその名の通り、見る角度によって人の顔に見えたり何かに見えたりする大きな岩であった。
まだ遊歩道は先へと続いているが、この辺りまででいいか。
あーいいよ紅葉。きれいに色づいている。
赤いのもいいけど、緑から赤へと変わる途中のオレンジ色もいいね。
来た道を戻り始める。
帰りはのんびりと、しばし河原で腰を下ろしたりしつつ、戻って行ったけど大体往復4時間で帰ってきた。
江陵までの市内バスは行列が出来始めている。
並んだところでおばさん連中が多い中、若い者が座っていられるはずがなく、
近くの石に腰を下ろし、案内所でもらった観光案内パンフレットを見る。
見ていると横からおじさんが声をかけてきて、
あー地図だね、日本から来たんですよ、ほーどれどれ、
漢字読めないんだよ、としばし会話する。
韓国人はすぐに話しかけてくる。
バスに乗って、そのおじさんは途中のバス停で降りたけど、
降りるときに「気をつけて行くんだよ」と
握手してくれた。
心温まる瞬間。
バスターミナルで降りる。さてと、次は何処へ。
五台山の紅葉がもしイマイチだったら、雉岳山(チアクサン)に行こうと思っていたので、
五台山の紅葉はよかったけど、雉岳山も見て見ようかなと、
近くの原州(ウォンジュ)に行って、今日は泊まろうか。
原州行きの優等バスに乗り込む。
原州は何度か列車で通過したことはあったが、訪れるのは初めての街である。