2日目 1月3日(水) 〜凱旋門、ノートルダム大聖堂、ルーブル美術館〜
時差ボケだ。ホテルでは眠いのにもかかわらず、ほとんど寝られなかった。
隣室の物音に朝かなと目を覚ますと、まだ夜中の0時。それ以降、目が冴えて寝た気がしない。
しかしなあ、このホテル、安いだけはある。
スリッパ、歯ブラシ、冷蔵庫、石鹸、シャンプーなし。清潔なのはいいけれど。
一人なのにベッドが3つもある。
ホテルに朝食は付いている。パンとコーヒーのみであるが。
ひょっとしてこれが一日のうちで一番いい食事になったりして。
あながち冗談でなくなる可能性もあるからな。
いかんいかん、そうならないようにしないと。
8:30にレストランに行くが、外はまだ薄暗い。9時過ぎにやっと明るくなってきた。
天気はほんの少し青空が見えるくらいの曇り。気温は今の東京と同じ位。もっと寒いと思ったが、それほどでもない。
昼間は10℃位になる。時差ボケでもあることだし、今日はのんびりと無理せず行こう。と思っていても無理しがち。
目的は街歩きがメイン。買い物は?いいよ、欲しいものないし。食事、ホテル、こだわりなし。
まずはミュージアムパスを買いに観光案内所へ向かう。
ミュージアムパスはパリにある美術館や凱旋門、ノートルダム大聖堂など、多くの施設に入場できるパスである。
期間限定でその間なら何度でも入れるのでお得だ。
パスを購入し、とりあえずパリを散策してみますか。
最初に凱旋門へ。近くで見るとでかい。偉大である。圧倒させられる。
実はここ、頂上へ登れるのである。ピークハンター、まずは凱旋門へ。
螺旋階段を目が廻るほど駆け登り、上がってみると田園調布みたい。いやいやいや。
こちらが本家本元、放射線状に通りが分かれ、シャンゼリゼ通りにエッフェル塔、パリだ。
遠くサクレ・クール聖堂が目立つ。
バチカンのサンピエトロ寺院の頂上から見たローマの景色に似ているような。
凱旋門を降り、♪オー シャンゼリゼ オー シャンゼリゼのシャンゼリゼ通りを歩く。
今回のパリ行きのために丸井で買ったトレンチコートが様になってるんじゃないの。
丸井で買ったと強調するところがなんだけどねー。
通りの売店でテレホンカードを買い、自宅へ生存報告。
さらに進み、右手にアンヴァリッドが見えた。
敬愛する辻仁成氏著の「いつか、一緒にパリに行こう」の表紙にあったアンヴァリッドだ。
自然、足はそちらに引き寄せられる。だんだんと大きくなる黄金のドーム屋根。
この中に入る前に昼食にしようか。
と脇に見えた商店街へ。カフェ、レストランが建ち並ぶ。何往復しただろう。
踏ん切りがつかない。入れないというか、入りづらい。どうしよう。
初めての国で最初はどうしても入りづらい。
だってねえ、フランス語しか通じなかったら、通じなくても頼める方法、写真付きのメニューがあるとか、分からないし。
あきらめかけた頃、中華料理屋を発見。ここでいいや。フランスの中華料理。
野菜炒めとカレーピラフに餃子。結構いけた。ショーケースに並んでいたものを指差して頼めた。
さてと、もう2時過ぎ。一番行きたかった所、ノートルダム大聖堂は初日に行っておきたい。
セーヌ川沿いを歩き、シテ島が見えてくる。横にはルーブル美術館。気分はパリジャン。
ノートルダムだ。前にはクリスマスツリー。入場の列に並ぶ。すごいよね。
こんな建物が普通に街に存在しているんだもの。本物だよ。
中に入る。薄暗い。バラ窓だ。バラのようなステンドグラス。
ゴシック建築の特徴のX字に交差する柱。ガラスが多い壁を外から梁が支えているらしい。すごいね。
これは、いろいろ行かないほうがいい。ここはと思ったところを集中的に行こう。
いろいろ見ようとすると、記録写真的、ハイここに行ってきました的証拠写真になってしまう。
後で見ても印象が薄く、つまらない。こだわりを持って、自分なりのちょっとはずした写真、わざと人を入れたりして。
とりあえず今日はざっとパリを歩いてみて、雰囲気をつかむつもりでいた。
ガイドブックを一通り読んで、時間があればパリ市外もなんて考えていたが、やめよう。
パリだけの3日間。じっくりと。
しかし悲しいかな、これだけすごいのにイタリアの時ほどの衝撃はない。
やはり初めて行ったヨーロッパの印象に勝つことは難しい。
多分初めて来たのがパリだったら、衝撃度は増しているはず。
人間の欲求はきりがないからな。まっ、パリをじっくり昼も夜もと行きましょう。
今日は水曜日。ルーブル美術館は水曜と金曜、21:45まで開館している。
夕方の空いた頃を見計らって行くとしますか。が行列していた。
昼間ほどではないだろうが。
ダビンチコードで登場したガラスのピラミッドが出入り口。
一日で廻り切れないとかのレベルではない。全て廻るには一週間はかかるだろう。
美術に、特に絵画や彫刻にそれ程興味があるわけではない私は、他の大多数の人と同様、
これだけは見ておこうこの3点、モナリザの微笑み、サモトラケのニケ、ミロのビーナスをまず見るべく向かった。
世界でも有数の美術館には違いないが、来館者は小さな子供もいるし、
この場にふさわしいと思えない人々だらけである。アミューズメントパークだね、ここは。
モナリザの周りは人垣ができている。防弾ガラスに覆われ、薄笑いを浮かべるモナリザ。
本物なんだ。世界にここにしかないと思うと、ここまで来た甲斐があると強く感じられる。
絵画以外は撮影できる。
ミロのビーナスの横顔バージョン。
サモトラケのニケは斜め後ろから。
見慣れた角度以外で見られるのもこのときだけ。