4日目 楊口
宿を9時に出発。
この辺が楊口一番の繁華街のはずだが、早朝はひっそりとしている。
軍隊のヘルメットのモニュメント。北に近いことを感じさせる。
楊口のバス路線状況を調べておいたが、1日に3〜4本くらいしか走っていない路線が多く、あてにはしてなかった。
なので歩くことに。
楊口は朝鮮半島の中央に位置していることを表現するモニュメントがいくつかある。
日本にもへそを謳っている街があるし、同じだ。
路面は所々凍っており、滑りやすく、気を付けないと。
韓半島(ハンバンド)展望台まで2.3qとの表示。
そう今日の目的地は一つ、韓半島の島を見ること。
破虜湖(パロホ)に朝鮮半島をかたどった人口の島があるのをとあるHPで知り、見たくて来た。
2.3qか。車道を通る車は非常に少ない。雪国だなあ。
そして犬によく吠えられる。犬を飼っている家が多い。
道の両側に大きなコンクリートブロック。
これは以前に高城(コソン)に行ったときに聞いたことがあるが、戦争になった時に、ブロックを落として、道をふさぐためのものだとか。
無風だからいいものの、でも少しずつ頭が冷えてきた。
ニット帽をかぶる。
登りカーブを行くと展望台発見。あそこか。
誰もいない。登ってみる。
うーん、湖が凍っていて白く、あれが韓半島か。
ってことはここは中国の位置から見ていることに。
やはり青い湖に浮かんでいる姿がよかったかな。これもまたいいけど。
で、こちら側から韓半島に渡れるんだよね。地図には橋があるよ。
でもなあ、ここから見る限り、凍った湖だけだよ。まさかね。
心配しつつ、橋があると思われる所まで行くと、予感的中。
橋は取り外されていた。ガーン。
ここから済州島へ渡れないのか。対岸からしか行けないのか。
どうやら冬は凍って、わかさぎ釣りなどされると危険なので、橋を取り外してしまうようだ。
また戻って、対岸から行くとなると、軽く5q以上歩くことに。
ムリムリ、腹減ったし。
でもここにそう簡単に来られないし。上陸しておきたいよね。
じゃあタクシーだよ。そうか、その手があったか。
一度ターミナルに戻り、スンドゥブチゲで腹を満たし、ターミナル前のタクシーで韓半島の島入口まで行ってもらう。
タクシーなら5分で着く距離。
で帰りに流しのタクシーをつかまえるのは不可能に近いので、運転手に帰りも乗りたいからと電話番号を聞くと、名刺をくれた。
よし、これで戻れる。
韓半島の島は一周ゆっくり歩いて30分くらいで廻れるくらいの大きさ。
熊のオブジェが出迎えてくれる。
鬱陵(ウルルン)島と独島(ドクト、竹島)の縮尺が大きく違い、かなり大きくなってるんだけど。
島内は単なる公園という雰囲気。ミニチュア的な要素はない。
済州島へは橋がかかっている。トルハルバン、漢拏(ハルラ)山、そしてシュリベンチか。ここはそれなりなんだけどね。
ソウルは事務所の建物の辺りかな。
休戦ラインはなく、北朝鮮側へは素通りで行ける。これが理想だけど。
北朝鮮のさらに北は公園管理者の車が通るための橋、中国へ渡る橋のつもりか。
白頭(ペクトゥ)山の碑。美しい山と聞く。いつか登る日が来るか。
一通り歩き、タクシー運転手に電話。
タクシー呼ぶだけだし、話はすぐ通じ、5分で迎えに来てくれた。
ターミナルに戻り、さてと今日はソウルに戻るんだった。
直行バスもあるけれど、春川駅からのITX青春号に乗ってみたいので、バスで春川駅までいくことにした。
再びの春川駅。券売機で苦労しつつ、なんとか切符を購入し、20分後のITX青春号に初乗車した。それも2階席。
雪景色の中を行く列車もいいね。
1時間弱で清涼里(チョンニャンニ)まで行ってしまう。
ここから地下鉄1号線で鍾閣(チョンガ)まで。
今宵の宿はコネストで予約しておいた世林(セリム)ホテル。
駅から徒歩5分くらい。
仁寺洞(インサドン)に近く、昔からあるホテルのようだ。
バウチャーを渡し、すぐにチェックインできた。
部屋は古いけど、清掃が行き届いているので、問題ない。
荷物を置き、夕食へ。
一人旅の食事は全くこだわりがないので、仁寺洞でメニュー看板を見て、おいしそうに見えた食堂で豚肉のプルコギのようなものにする。
甘辛い味付けで、おいしかった。
明日もう一日あるので、気付いたら結構疲れていることになる買い物行脚は今日はパスして、
東大門や清渓川(チョンゲチョン)辺りの夜景をそれとなく巡る散策へ。
なんとなくカバンを買おうかと眺めたりもしたが、目ぼしいものは見つからず。
さすがに若くなくなってきたのかな。
以前は東大門とかうろうろしてると、物欲が沸いてきて、ワクワクしたものだったが、今はそれ程ではなくなってきている。
WHO.A.Uとかお気に入りができたというのもあるかもしれないけどね。
それにしても33回も韓国に来てて、体調不良や怪我をしたりして、予定の行動ができなかったり、
一日ホテルで休んだりとかしたことなく、アグレッシブに活動できてるって奇跡じゃないだろうか。
すられたり、事故に合うこともなく、そりゃ気を付けてはいるけど、避けられないことって起こりうることなのに。
まあもちろんだからと言って、これからも気を抜くことはないつもりだ。