2日目 咸陽 上林公園、濫渓書院、介坪韓屋村
6時頃に目を覚ましたが、外はまだ真っ暗だった。
のんびりと朝食のパンを食べ、身支度をする。
時間に余裕のある朝はいいね。
9時に宿を出る。すごい寒いってほどではない。
まあ寒いねというくらい。手袋はいらない。
昨日降りたバスターミナルの近くに路線バス用のターミナルがあるのを見つけ、
路線図と時刻表をチェックする(↑上の時刻表をクリックすると大きくなるよ)。
行こうとしているところは、ここからのバスで行けそうだ。
天気はぼんやりとした晴れ。無風。
ゆっくりと街を散策する。
まだ早いのか、人通りは少ない。
ここの名所である上林(サンリム)公園に向かう。
なかなか広い公園で木が生い茂り、散策にはいいところだ。
紅葉の時期はいいかも。
今は葉が落ち、さみしい感じ。
だがそれも良し。ぐるっと回って1時間くらい。
連理木という2つの木がくっついた木があった。
チェ・ジウ主演の映画で「連理の枝」ってのがあったな。
内容は覚えていないけど、韓国では連理木は縁起のいいものとされているようだ。
特にこれといったものはないが、こんな田舎町を朝からのんびり散策するのは気分がいい。
静かだし、心が落ち着く。
日本でのハードワーク(してないって?)の疲れを癒すにはもってこいだ。
11時となったので、少し早いが昼食にする。
そのために朝食は軽めにもしていた。
お昼はチェックしておいたヌルボムガーデン。
11時開店というが、まだ誰も客がいなかった。一番乗りだ。
五穀ご飯定食が名物なので頼むと、特五穀ご飯定食にしろと勧めるので、そうした。W16,000。
あとからあとから皿が並ぶ。
茹でた肉、骨付きカルビ、焼き魚、野菜いっぱい、テンジャンチゲ、そして五穀ご飯大盛、でーん!
こんなに食えるかって。
食べ切れるだけ、つまんでいく。
五穀ご飯は白米、きび、もち米、粟、黒米ってとこか。
ご飯だけで食べても味がおいしい。
半分どうにか食べたかくらいでギブアップ。満腹です。
あとから50代くらいの夫婦と連れの男性、若い女性の4人組が予約で来て、
日本語が聞こえると見たら、50代くらいの夫婦が日本人だった。
他の2人は韓国人なんだけど、ここで名刺交換したり、4人とも大きなスーツケースを持って入ってきたりと、
イマイチ関係性が不明だった。
若い女性とは英語で会話しており、うーむ、どういう関係?ガイドでもなさそうだし。
しかし、ここで日本人に会うとは奇遇だ。
よっぽど声をかけようかと思ったけど、会話が盛り上がっているようなので、差し控えた。
満腹となり、次はバスで濫渓書院(ナムゲソウォン)に向かう。
バスの間隔は30分間隔くらいで結構便はある。
15分くらいで着いた濫渓書院、誰もいない。
ってか周辺には畑しかないような場所。
じっくりと写真を撮っていく。
近づいてよく見ると、色鮮やか。いいねえ。
あとからトレーニングか、散歩なのか、おじさんが行ったり来たりしていたのが気になったけど。
さあ次は池谷面(チゴンミョン)の介坪韓屋村(ケピョンハノクマウル)に行こう。
でもバスは来そうにない。
咸陽で撮った時刻表+15分で計算すると、次のバスまで1時間以上待つことになる。
介坪韓屋村まで3kmくらいなので、歩くことにする。
太川陽介&蛭子能収の路線バスの旅に比べれば、3kmの歩きなんて大したことない。
畑と遠くに山の見える景色の中、1時間もかからずに介坪韓屋村に着く。
その名の通り、伝統的な家屋が建ち並ぶ。
入ってよい所なのか、個人宅なのかの見分けが最初は難しかったが、
門が開いていて何かしらの表示がされている家が入ってもよい家だと徐々に分かってくる。
松とのコラボがなかなかよい一蠹(イルドゥ)古宅。
ここが一番よかったな。軒先に腰かけ、しばらくくつろいでいた。
しかし人が少ない。観光客らしき人も2、3組しか出くわさなかった。
大体、カフェ、売店もなく、トイレはあるけどカギがかかっていて、入れるところなし。
観光地化されていないと言えば聞こえはいいが、ちょっと厳しいな。
村自体はいろいろ見つつ歩いても1時間で廻りきれる程度の広さ。
小高い丘から介坪韓屋村を見下ろす。
遠くに富士山っぽい山があり、いいね。
予定ではこの丘にある正一品名家(チョンイルプンミョンガ)という韓屋ホテルに泊まろうとも思っていたのだが、
さびれ感があり、一人泊だとバストイレ共同の部屋になるだろうし、うーむ。
明日朝の日の出とともに介坪韓屋村の眺めを見るという魅力的な面もあるのだが、
最終的に決め手に欠け、泊まるのをやめることにした。
明日の目的地、龍湫寺(ヨンチュサ)に近い安義(アニ)面までバスで行くことにした。
着いた安義は咸陽中心地よりさらにさびれ感は強くなり、ローカルな街であった。
カフェで一息と思って探すが、入るのに勇気がいる茶房しか見つからず断念。
コンビニCUの中にテーブル席があったので、ホットコーヒーを買い、そこで一息つく。
特にこの周辺に目ぼしい所はなさそうなので、夕食を取って宿探しするか。
(↓下の時刻表をクリックすると大きくなるよ)
まずは目についたカルビタンの食堂に入る。
カルビタンやカルビチムが安義の名物なのか、その手の食堂が多い。
SBSに取材された的な派手な看板に惹かれて入ったが、カルビタンの味はまあ普通だった。
パン屋で朝食用のパン、コンビニで飲み物を買い、さて宿探しと。
4Travelでよく参考にさせてもらっている1ウォンさんのページで良さげな旅館の紹介をしていたが、
その宿は見つからず、さんざん歩き回ったが、1軒しかない。
さびれ感半端ない宿だけ。仕方ない、ここにしよう。W35,000。
宿のおじさんはいい人そうで、部屋まで案内してくれた。
でもね、寒々しいね。オンドルではなくて、ホットカーペットみたいなシートで暖をとる感じ。
暖房はなし。床に這いつくばって、寝るしかないと。
嫁に部屋の写真を送ったら、独居房みたいと返された。
今回、咸陽を廻ろうと思った決め手はバス路線の多さだった。
それもこんな田舎なのに、意外に便が多い。
ソウルナビの咸陽特集を見て、行ってみたい所は多く、
バスで行ける場所なのかどうかを調べてみた。
調べ方は、まずNAVER MAPで目的地周辺にバス停があるかを調べる。
バス停があれば、そこに来るバス路線を調べ、路線図を見る。
するとそこに始発と終バスの時刻と1日の本数が表示される。
1日に10本もあれば、大体1時間に1本はあるから、行けると判断できる。
バスはあるけど、1日に数本だと行ったはいいが、帰れないなんてことになりかねない。
そんな辺鄙な所で流しのタクシーを見つけるのも困難なもので、今までも数km歩いたりとか、
ヒッチハイクさせてもらったりと結構苦労が多い。
よし、咸陽は1日10本以上走ってる。
そしてさらにNAVERの検索で始発のバスターミナルを調べると、
親切な人がブログに時刻表の写真をアップしてくれていたりする。
なるべく直近にアップされたものを探し、時刻表まで確認できれば、完璧。
さすが韓国の検索サイトNAVERだ。
すっかりお世話になっている。
しかしこのおかげで旅が要領よく進みすぎて、逆にハプニングが起きにくくなったのが、
若干おもしろくないかも。
まっ、路頭に迷うことだけは避けたいからね。
私の旅は基本、バスか鉄道での移動である。
レンタカー、レンタサイクルを使えば、もっと小回りが利くとは思うのだが、
さすがに韓国内で車を運転する気にはならない。