4日目 12月29日(日) 〜慶州(仏国寺、石窟庵)〜
昨夜のうちに仏国寺(プルグクサ)前までバスでやってきていたので、仏国寺までは徒歩で数分。
早朝、人影もまばらな境内を進むと突然見たことのある伽藍が現れた。
紫霞門と安養門。この門の前にある石橋を渡ると浄土へ行けるというものである。
525年に建てられたそうだが、豊臣秀吉軍に放火され、ほとんどが焼失し、現在のものは復元されたもの。
だからか、まだ新しいので韓国らしい鮮やかな色彩を放っている。
石橋を渡って伽藍内には入れず、わきから入る。
中には大雄殿、無説殿など見どころは多い。仏法を説く講堂であるのに無説殿というのは、言葉では表せない教えもあるからとのこと。
何かのおまじないか?
3つめの世界遺産、石窟庵(ソックラム)は仏国寺からバスでさらに山を登ったところにある。
それにしても韓国入りしてから、ずっと晴れである。
こうなると自分は晴れ男かとか、日頃の行ないがいいからとかと、つい思ってしまう。
だけど改めて考えると、そんなことには関係なく晴れるときは晴れるし、雨の日は雨だ。
とつまらぬことを思っているうちに、バスは石窟庵の入り口に。
ここも世界遺産ということで、外人も多い。そういう自分も外人なんだが。
石窟庵内は撮影禁止なので、ここには載せられないが、やさしい表情をした如来石仏が座っている。
ドーム内には入れず、ガラス越しに見ることになる。
この中に如来石仏がある
次は慶州の中心部に向かい、主要な史跡めぐりをした。
ここのバスは停留所案内のテープは流れないので、周りの景色を見て、自分が降りるところを判断しなければならない。
方向音痴の人はきっと迷うでしょう。そう言う自分も博物館で降りたかったんだけど、博物館が見えてから、降車ボタンを
押したもんだから、行き過ぎてしまい次の停留所で降りる羽目に。
まずは単なる池の雁鴨池(アナプチ)、そしてここが城なのかといったところの半月城(パノルソン)、東アジア最古の天文台、瞻星台(チョムソンデ)に行った。
遊歩道で結ばれているので、散歩にはいい。僕が好きな奈良、明日香と雰囲気が似ている。
古代から吹いてくるような風が気持ちいい。
雲が作る十字架
その名の通り古墳だらけの古墳公園。
ここでガイドではないらしいけど、やたらと史跡に詳しいおじさんに会い、
ペラペラな日本語で案内をしてもらった。
ここの古墳はピラミッドのように入り口があったりはせず、棺に石を積んで、その上に土をかぶせてあるだけなので
発掘するには、すべてどけなければならない。ある古墳を発掘したら何十kgもの金で作られた副葬品が出てきて、それ以来盗掘が相次いだ。
だけどことごとく盗掘した人はまもなく亡くなったそうな。韓国でもたたりという考えはあるようで、今は古墳の発掘はやめている。
ということで慶州の古墳は誰のものなのか、未だに謎に包まれている。
そんなことは、ガイドブックには書いてはおらず、地元の人に教えてもらわなければ分からないこと。
いい人に会えてよかったよ。
その夜に高速バスで釜山へ戻った。